そう…初めてあの人を見た時、桜咲き誇る並木の下であの人の横にいた女と楽しそうに会話していたわ…
『何でまたあんたと!?あんたサッカーの有名な某私立行くんじゃなかったの!?』
『うるせぇ!落ちたんだよ!てめぇだって、ふられつづけて男なんて嫌とか言って某従妹と同じ女子高はいるんじゃなかったのかよ』
『あんたこそ五月蝿いっ!あんたと違って合格したけど恋愛の無い学校生活なんて嫌!』
『悪かったな!ど〜せ俺はスポーツ一本だよ!』
『このスポーツ馬鹿!』
『なにぃ!?』
『なによ!』

そして直感したわ…

あの女があの人の恋人だってことが!



「で?その桜並木の王子様カッコ仮カッコ閉じがあの現在進行形でスポーツ系青春してる駒沢誠也で?その恋人カッコ仮カッコ閉じがさっき全力疾走で写真部の谷津さんトコ行って写真ゲットしてた秋原稔嬢?」
「そうよそうなのよそうに決まってるわ〜!ついでに言うと写真部の谷津ちゃんが売ってた写真も誠也君のに決まってるわ〜!!」

桜の花はすでに散り切り、緑が生い茂る五月も半ば、だれも居なくなった一年生の教室で、親友に4月の出来事を話すのは平多結花。その結花の話をまとめの部分以外何もいわずに聞いていたのは結花の親友で幼馴染の中田恵美。夕日が差し込む教室の端の席から、恵美はもう一度校庭を見た。

校庭で部活をやるのはサッカー部か陸上部ぐらいなもので、そのサッカー部のグラウンドで一番目立つ人物がいた。赤や緑のゼッケンの中、1人だけ一年生の色である青のゼッケンをつけ、並み居る妨害も何のその、その瞬間ゴールを決めた少年。駒沢誠也はそこにいた。

「そうかな〜人相見る限り奴の好みは清楚系。あんたとか稔嬢とかとは対極の子だけど?」
「なんかいった?」
「いえ一応何にも。」
「……ともかく。やるわよ?」
「…まさか?」
「あんた私の家業なんだと思ってるの?」

そういいながら結花がポケットから取り出したのは五寸釘と画鋲の塊

「悪戯、嫌がらせ、精神攻撃、隠密活動。子供の頃からみっちりやられてるわ」
「父親が伊賀系の末裔で母親が戸隠系の末裔だっけ?すごい家系だこと。」
「ふふふ〜見ていなさい秋原稔っ!この区に生まれてきたことを後悔させてあげるわ!」

友人の高笑いを聞きながら、恵美は呆れながら帰り支度をし始めたのだった。






初めての恋は幼稚園の年中の時。同じクラスにいた二番目に人気だった子。けれどもすぐにふられた。
2番目は小学校1年。今度は一個上の人。コレもまたすぐふられた。
3番目は3年生、4番目は5年生…今のところ2年おきに来ていた彼女の恋心。それに変化が訪れたのは高校に入ったばかりの頃だった。
遅咲きの桜がまだ咲かない病院内。ただの風邪で入院した祖母の見舞いに来たときだった。そのときも周辺の異性はすべて心の中で選別。ヒット数は0。つまらないと思いながら病院の階段を登ろうとした。
『すみません!その紙とってくれませんか!?』
突然頭の上からしてきた声に顔を向けようとすると次の瞬間、視界は白に埋め尽くされた。取るとそれは白い紙。とりあえず声の主に返そうとその主を見た。
『ごめんなさい!ぼ〜っとしていて』
服装は医者。けれどもその青年はかなり若い。黒髪に茶の目。少しはねた短髪に細い体。白い肌に細い腕。おそらく地獄のような医療現場では耐えられないタイプの人間だった。
『あ。これ…』
『ありがとうございます♪あ、そういえば貴方のおばあちゃん。あと1週間で退院できますよ?』
『え?』
『あれ?602の秋原さんのお孫さんですよね?』
『なんで…しってるんですか?』
『僕一度見た人の顔と名前は忘れられないタイプなんです。あ、では。』
青年が残したのはさわやかな笑顔。そのあとすぐに祖母の病室に行き、彼が祖母の担当医で外科医、この病院1のルックスと技術力と正確さを誇る名医、羚風柑であるということを、その羚風医師に会いたいが為に別の医師に頼み込んで入院したということを聞きだした。
それが、秋原稔の7度目の恋だった。

「会員番号10の皐月嬢ッ!先生屋上に出ましたよ!」
「本当?!会員番号3の稔嬢っ!」

そして数週間後、彼女は病院の目の前にある羚風医師ファンクラブ本部で追っかけ中だった。ポニーテールをなびかせ、此処で知り合った同い年の会員と共にはしゃぐ、そしてデータを増やす。それが彼女の日課だった。

「あ、やば。帰らなきゃ。」
「そなの?じゃあ観察続けるねッ!」
「8、9のお姉さま方に感謝よ♪」
「仕事で当番できないなんてね〜♪じゃあね稔ちゃん」
「皐月も帰り気おつけてね」

彼女は急いで階段を下り、病院とは反対側の大通りに出た。
国道であるその通りを少し北上、中くらいの道との十字路で左折。少し歩くと駅からつながっている商店街のアーケードが見え、右折して入った。

隣町は若者の町だが、稔が住んでいる街は有名どころが病院とさまざまなものの全国大会によく行く高校、それと無駄に長い商店街しかない、よく言えば下町情緒あふれるところだった。

アーケードの下を少し歩くといつも買い物に来る八百屋が見えた。そこを左折すれば無駄に大きい彼女の家はすぐだった。
ビルの谷間にあるその家は平屋部分が広く、二階がある部分が極端に少ない。そして都会の家にしては豪家に広い日本庭園付き。一角では彼女の父の祖父が開いたという弓道場があり、彼女も弓道をやっていた。
大きな門を開ける前に郵便受けを確認した。5時ごろだったため、夕刊と郵便物が大量に入っていた。一つ一つ見ていくと携帯電話の請求書や入門案内の問い合わせ、仕舞いには封筒の裏に、リターンアドレスと一緒に大きく“果たし状”と書かれたものまであった。名前を確認するといつもの人だったため父親行き。そして一番下にある手紙を見て、手を止めた。

「なんだろう?これ…」

手に取ったのは1枚の封筒。あて先もリターンアドレスも書いていない、そのうえ封さえされていないそれを、稔は開けて見た。

「“駒”“沢”…“駒沢誠也はあきらめろ。さもないと災いをふりかける”…はぁ?!」

文面は新聞の写植を切り抜いた古典的なもの。中にも差出人の名前は無く、文面に心当たりも無いので、片手で丸めた。そして部屋のゴミ箱に捨てるため、さっさと敷地内に入っていった。




次の日、稔は家から数分の学校へ普通に行った。そして下駄箱で靴を取り出すべく自分の番号を空けようとした瞬間、遠くから自分を呼ぶ声を聞いた。

「み〜〜〜〜〜の〜〜〜〜〜〜〜り〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
「あ〜ら。陸上部エースの奈々嬢。朝練終わったの?早いねぇ…」
「今日こそ聞かせてもらうわよ!あの噂の真相ッ!誠也君とは如何いうご関係ッ!?」

平均よりも頭1つ大きい奈々は毎日恒例の疑問を稔にぶつけた。

入学式の時、桜並木の下での喧嘩を、バカップルの痴話喧嘩と勘違いした人が居たらしく、彼女の元にはその噂を聞きつけた人々が日替わりで押し寄せるのだった。そんな日々が続いても、稔自身は軽く流し、それでもしつこい人には印籠代わりのものを見せる。それで今までは何とかなっていた。

しかし、奈々だけはその印籠を見せられたあとも、毎日同じ時間同じ場所で同じ言葉を言い続けている。それは彼女が稔の親友であるからが大半、いまだに信用していないのが少しはいった一応は思いやりの言葉だった。

「幼馴染で悪友。桜が綺麗じゃなかったら殴り飛ばしていたわね」
「……稔機嫌悪い?」
「1人悪化したのが居たわ…たぶん此処にも入っているでしょうけど。」

そういいながら稔は自分の下駄箱を開けた。その瞬間落ちたのは無数の紙。四角く折られ、中にまた紙を入れられた、一般的にいう所の手紙の束だった。見れば中にもまだ詰まっていた。おそらく、昨日の放課後の早い時間帯から今朝のさっきまでで入れられたもののようだった。昨日までの経験から、内容は噂の質問が2割。最盛期から見たら減った方だが総数を考えるとかなり多いので効果的な撲滅方法を思案中。残り8割はファンレター。宛名は間違いなく稔だった。

「男女とわず絶大な人気ですな稔。今度新聞部の沙苗にランキング進言しとくよ。」
「“校内ファンレター数ランキング”?あれは男女別けなきゃ。明らかに馬鹿チビに負けてるもん私。」
「そりゃ誠也だし?しょうがないんじゃない?」
「奈々。さりげなく刺さったわよ?言葉が。」
「だって指したもん。」

話しながらも稔は一通り手紙を鞄に入れた。彼女はこの手の人気者にしてはめずらしく律儀で、貰った手紙はすべて読み、きちんと返事も出していた。その律儀な性格も一部では人気で、毎日出しているファンも居た。そして稔は上履きに手をかけた。が、そこで彼女の動きは止まった。

「どうした?」

奈々も稔の少しの異変に気がつき、声をかけ、肩をたたこうとした。しかし、その手は中空でとめられることとなった。稔の周りの空気が、明らかに怒りへと変わっていることに気がついたからだった。

「み、稔?」
「…奈々…馬鹿チビファンで古典的な嫌がらせ好きな人間居ない?」
「心当たりないけど…まさか…」

奈々の予想は外れることなく、稔は彼女の前に靴を差し出した。その中で光っているのは靴底一面にびっしりと立てられている画鋲だった。

「古典的…」
「…あとはあれか。椅子に画鋲と体操服に針か。あと天井から金ダライってのもあったね。」
「どこのコントよそれ…」




その数十分後、奈々は朝練を終え、教室へ急いだ。ギリギリの時間というわけではない。彼女が気にしていたのは朝の出来事から怒りが収まっていないであろう稔のことだった。

「おはよ〜ッ!」

奈々は勢いよく扉を開け、中に入った。しかし、その教室を支配していたのは重い空気だった。

「…荒居正人…なんで暗いのこの教室。」

奈々は状況を知っているであろう己の腐れ縁に声をかけた。正人はぎこちない動きを見せながら振り返った。

「いやさ…稔ちゃんの椅子が…」

そういいながら指差した先に居たのは数十分前に別れたばかりの稔。稔の肩は振るえ、足元には鉄パイプと板切れが散乱していた。

「奈々…」
「はい?」

稔の声は涙の物ではなく、淡々としすぎていっそ恐ろしいものだった。

「手当たり次第に狙撃したら犯人に当たるかな?」
「止めて怖いから。」

奈々の提案に稔は振り返って笑った。擬音が出るならばにっこりだが、背後から出るのは禍々しく黒々としたオーラだけ。いつも笑顔と一緒に出す対外用の花は下のほうで枯れていた。

「なんで?」
「なんでも。」
「とりあえずさぁ…」

稔は足元に落ちている板を一枚拾った。そして再び、同じ笑顔を遠巻きで見るクラスメートたちに披露した。

「コレ直せる?」

その直後から数分間、稔のクラスには金づちの音が響いたという。



そして稔の周辺ではその日計10以上もの古典的な嫌がらせや悪戯が続いた。



次の日、稔は自分の靴に入っていた画鋲を全部捨て、最上階に配置された一年生の教室へと向かおうとした。ふと、いつも使っている階段への廊下に、人だかりを見つけ、ささやかな好奇心で覗いてみようとした。

「あら稔ちゃん。最近嫌がらせ大変みたいね♪」
「悠里先輩…いえそりゃもう」

人ごみの最後尾に居たのは稔の弓道部の先輩である澤村悠里。3年で生徒会長でもある彼女の性格は普段ならば温厚そのものだが、仕事中はきりっとし、怒るときは校内1の脅威だった。

「でね。いまから一緒に新聞部行かない?」
「なんでですか?」
「これ。」

悠里が指した先にあったのは新聞部製作の校内新聞。そこの見出し文字に稔は思考回路を完全に閉じたくなった。

「『やっぱり弓道部一年エースとサッカー部一年エースは幼馴染カップルだった!?』なんて虚偽乗せるなんて…稔ちゃん?」
「早速行きましょうよ。ぶっとばしに」
「ええ♪」

二人の笑顔は背景効果として見え隠れするおどろおどろしい空気を除けばきらびやかだった。



「で?部長さん。私の可愛い後輩の記事。回収は済みましたか?」
「は、はい!印刷した分すべて!」

場所は新聞部部室。時間帯は放課後。昼休みのうちに悠里が手を回したのか二人でそろって顔を出したときには回収が終わっていた。

「それにしても。何処からそんな情報を?」
「い、いえ…特ダネ募集箱に入っていたもので…」
「次やったら。わかっていますね?」
「はい!!」

太縁眼鏡が特徴的な新聞部部長は部屋の隅で完全におびえていた。その周りの部員たちも悠里の絶対的権力者としての威厳におびえていた。

「で?稔ちゃんどうする?犯人捜すなら手伝うけど?」
「いいえ。大丈夫です。」

稔は中学の頃から尊敬している悠里へ、お礼も込めて笑顔で返した。

「もうすぐ。あのイベントの日ですから…」

彼女が見つめたのは部室の壁に掛けられたカレンダー。あさっての土曜日には“生徒会イベント”と赤丸で示されていた。



校風、教員、学力レベル、進学率、非行率。稔の学校はどれも普通かそれ以下。都内でもまったく目立たないこの高校には、生徒が主催するイベントが年に10回以上行われる。LHRの時間を半ば強制的に強奪して全校生徒を校庭に集合させる。そして毎回各クラスから数名づつ選抜し、とあるテレビ番組よろしく好きなことを語らせる。語らせる場所は屋上ではなく放送室。生徒の前に設置されたスピーカーからは毎回衝撃の事実が出る事が多い。

偶然にもその日のイベントに出るのは稔だった。

順番は尊敬する生徒会長に言って最後のほうにしてもらった。稔は少し早めに放送室へ向かった。下駄箱で靴を履き替え、他の1年の叫びが聞こえる中、隣の校舎へと向かった。

「あれ。秋原稔?まだ君の前に1人居るけど?」
「この放送の人じゃなくて?」
「そ。いつも放送が終わったら呼び出しだから。それまで表に…」
「やだ。放送室の前に居る。」

顔なじみの生徒会役員の横を簡単にすり抜け、そのまま階段を上がった。2階にある放送室にはまだ“放送中”のランプがともり、入り口は警備員のように生徒会役員が立っていた。さすがにそれを突破する気にもならず、稔はその正面にある生徒会室の扉を引いた。

「あら♪稔ちゃん♪いらっしゃい♪」
「や。久しぶり秋原さん♪」

眩しいまでに輝いた笑顔で彼女を迎えたのは生徒会長の悠里、そして同じテーブルでのん気にお茶をすするのは生徒会議長でサッカー部キャプテン、悠里の幼馴染でもある沼賀誠樹だった。

「これはこれは生徒会議長様。お久しぶりです。」
「このたびはさいなんだねぇ」
「棒読みがばればれですから。」

ふと後ろを振り返るとランプは消え、今まで喋っていた生徒が駆け足で降りて行った。

「さ。稔ちゃん。戦闘開始みたいよ?」
「はい。」


放送室の中に入ると、わかりやすく操作法がかかれた紙があった。とりあえずマイクの前に座ると、1つ深く深呼吸をした。

紙の操作法の通りにスイッチを入れる。少したたくと表にその音が響いた。

『1年2組。秋原稔』

しきたりに従って名前を名乗る。外からは謎の歓声が沸き起こる。

『真面目な話抜きでいうけど。一応好きな人が今います。』

その言葉になぜか悲観の声が外から聞こえてきた。すこし眉間にしわを寄せながらも稔は言葉を続ける事にした。

『私の好きな人。っていうか憧れの人なんだけどね。』

一息つく。そして再び深呼吸。

『誰がなんと言おうとも。私の憧れは…町内の某病院の、外科月曜日から土曜日まで毎日働いていらっしゃる。羚風柑先生よ!!』



その言葉に1人の少女が盛大にこけていた。

「を〜い。結花〜生きてる?」
「なに?じゃあ勘違い?」
「そういうこと。ご愁傷様。」

結花は地に臥せったまま動かず、恵美はそのそばで呆れ顔を浮かべたまま立っていた。



『だいたいねぇ!私の好みは年上の知的で美形でなんでも出来て一個だけ苦手なものがあるって人なの!誰よあんなガキと付き合ってるって言ったやつ!そりゃ幼馴染よ?けど幼馴染が付き合ってなきゃいけない法律は無い!』
「いやぁ秋原さんはじけてるねぇ…」

裏方で放送を聴いていた二人は片方は笑顔で素直な感想を述べ、片方は必死に笑いをこらえていた。

「稔ちゃん最高よ!さすが私が手塩と手間隙かけて育て上げた後輩!」
「やな後輩残すなぁ…ねぇ誠也♪」
「俺に言わないでください。ついでにあのばかの性格はDNAレベルです。」

誠樹の横に座ってコーヒーをすするのはもう1人の被害者駒澤誠也だった。

「っていうか先輩。なんであの馬鹿の直後なんですか?」
「じゃんけんで負けたから。いいじゃんトリだよトリ!」
「…にしても稔…元気だな…無駄に」
「そこが稔ちゃんのいいところじゃない!わかってないわね!」

悠里の語りに引きながらも、誠也は放送を聞いていた。気がつけばもう終わりの方向ですすんでいた。

「そろそろだな。誠也隠れろ」
「イェッサー!」

誠也がすばやく扉の影に隠れたのと稔が放送室から出てきたのはほぼ同時だった。稔は室内に居る悠里に軽く手を振って降りて行った。


『1年3組駒澤誠也』

その声に復活した少女が一人いた。

「や〜♪誠也君だ♪」
「そういや誠也ってトリだったね…」

『っと。あの馬鹿の所為で俺の存在忘れられがちだったけど。俺にもちゃんと憧れの人が居るから。』

その声に撃沈した少女は、当分動かなかった。

『2駅先の街に土日よくいる緑銀のポニーテールが綺麗な高校生。年は同い年。俺はああ言う清楚で可憐でカッコイイ系が好みなんだ!!』

誠也の叫びは五月晴れの空に綺麗に響いた。




「『報告書。稔嬢はなおも追っかけ生活を続行中。誠也の方は人づてにあこがれの人の学校を捜索中。結花嬢はターゲットを探して諜報活動続行中。』って誰がこんなアバウトな報告しろって言った?」
「生徒会長様の私用だからこの程度が限界。」

まもなく梅雨に入ろうとするある日、生徒会室には早くも暗雲が立ち込めていた。

「まったく…ま、いいけどね」
「だろ?」

そして、彼女たちの学校には平和が訪れたのだった。
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